2025/04/30
矯正治療で抜歯をするのはもったいない?本当に抜いてしまっていいの?と思われる方も多いと思います。
今日は、矯正治療を考えている方が気になる「抜歯」について、やさしく、そして詳しくお話ししていきます。
矯正治療は、歯並びを整えるだけでなく、かみ合わせや笑顔(スマイルライン)のバランスを整えることが大切です。
歯が並ぶスペースが不足している場合、適切なスペースを確保するために抜歯が必要になることがあります。
一般的には、第一小臼歯(前から4番目の歯)を抜くことが多いです。
まれに、第二小臼歯(5番目)を選ぶこともありますし、必要に応じて親知らず(第三大臼歯)を抜くこともあります。
【どんな場合に抜歯が必要になるの?】
小臼歯の場合
● 歯が並びきらないガタガタのケース(叢生)
顎のスペースが足りないため、歯が重なって生えてしまう状態。
● 出っ歯(上顎前突)のケース
口元が前に出ている場合、前歯を下げるスペースが必要。
● 口元をスッキリ整えたいケース
横顔のラインを美しくしたいとき、歯を後退させるために抜歯を検討します。
親知らずの場合
●奥歯を後ろに移動させる
奥歯を後ろに移動させるのに親知らずを抜くことがあります。
生えている場合は早い段階で、生えていなくても歯茎の中にいる状態でも動かす先にいる場合は後々抜歯することがあります。
◆ 抜歯矯正のメリット◎
スペースを確保し、無理なく歯並び・かみ合わせを整えられる
出っ歯や口元の突出感をしっかり改善できる
歯がきれいに収まるため、長期的な安定が期待できる
◆ 抜歯矯正のデメリット×
抜歯という外科処置が必要(痛み・腫れのリスクあり)
抜歯後の傷が治るまで数日〜1週間かかる
◆ 非抜歯矯正のメリット◎
歯を抜かずに治療できる心理的安心感
治療期間が短縮される場合もある
◆ 非抜歯矯正のデメリット×
無理に歯を並べると、かみ合わせが悪くなるリスク
歯茎が薄くなったり、歯が外側に傾いたりすることがある
後戻りしやすくなる可能性もある
【無理な非抜歯矯正で起きるリスクとは?】
本来抜歯が必要な症例にもかかわらず、無理に非抜歯で矯正を進めると、次のような問題が起こることがあります。
前歯が外側に広がり、口元がかえって目立つ
歯茎の骨が薄くなり、歯がぐらぐらしやすくなる
治療後に後戻りしてしまう
かみ合わせが悪化して顎関節に負担がかかる
短期的には「歯が並んだ」ように見えても、長期的にはトラブルにつながることがあるため、適切な治療方針を選ぶことが大切です。
【よくある質問】Q&Aコーナー
Q1. 抜歯をしたくない場合、無理にしなくてもいいの?
→ 無理にはしません。ただし、抜歯が必要な症例で無理に非抜歯を選ぶと、かえって仕上がりに悪影響が出ることがあります。
Q2. 抜歯なしで矯正できるか、最初にわかる?
→ はい、矯正相談や精密検査で詳しく診断できます。
Q3. 抜歯することで顔が変わるって本当?
→ 適切な治療計画のもとで行えば、横顔がすっきり整うなど、プラスの変化が期待できます。
矯正治療で抜歯が必要かどうかは、あなたのお口の状態によって決まります。
無理に抜かない方法を選ぶのではなく、あなたにとってベストな選択肢を一緒に考えることが大切です。
また、SMA矯正のように、形状記憶素材を活かした最新のマウスピース矯正も登場し、治療の幅はどんどん広がっています。
「抜歯が怖い」「なるべく自然な仕上がりにしたい」
そんな想いも、ぜひ担当の先生にご相談くださいね。
あなたらしい、素敵な笑顔づくりを応援しています✨
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京都府宇治市の歯医者 矢野歯科医院